戸郷はジャイアンツの超新星!エース菅野も絶賛する凄い能力とは
戸郷がジャイアンツの超新星として、疾く輝きを増しています。入団2年目の弱冠20歳の右腕投手は、チームの独走状態に大きく貢献しており、新人王の有力候補です。
高卒2年目以内の開幕からの3連勝は、33年前に2連勝を飾った大投手の桑田真澄さんと比較され、「桑田越え」という言葉も生まれました。ジャイアンツの超新星・戸郷翔征投手について紹介しましょう。
全日本チームをきりきり舞い
戸郷翔征(とごうしょうせい)は、2000年4月4日生まれの20歳、宮崎県南西の都城市出身です。野球経験者の父と2歳上の兄の影響で、3歳から野球のボールで遊び、小学1年生で軟式野球チームに所属します。
ポジションは捕手でしたが、中学2年生で投手に転向します。高校は県北の延岡市にある聖心ウルスラ学園高校に進学。2年生の夏、エースとして甲子園に出場し完投、2回戦で敗退も注目される投手になります。
しかし、3年生では残念ながら甲子園の土は踏めませんでした。甲子園出場の最後のチャンスが掴めず悔しさを胸に、実力を試す機会を得ます。
U18アジア選手権に出場する高校全日本代表チームとの壮行試合です。戸郷は宮崎県選抜として出場し、甲子園で歓声を浴びたプロも注目するバッターたちをきりきり舞いにしたのです。
1回途中から2番手で投げ、5回1/3で9奪三振の快投を演じます。その実力が大きく報道され、多くの人に知られる存在になりました。
甲子園でアピールできなかった分、ウルスラの戸郷を印象付けて、ドラフト会議を待つことになります。
独特の投球フォーム
2018年秋のドラフト会議でジャイアンツの6位指名、支配下指名の最後でした。宮崎で毎年キャンプをしているジャイアンツは、戸郷の憧れていた球団。
プロのスタートに立てれば、ドラフトの順位は関係ありません。あとは実力での競争です。今年の活躍を見ると、なぜ他球団も含めてドラフト会議で上位指名されなかったのか不思議に感じますね。
戸郷投手のスリークォーターから投げるフォームは、独特なものがあります。右腕を大きく後ろにテイクバック後、肘を曲げずに大きく腕を振る豪快な投球フォームです。
一見すると理想的な投げ方ではないようにも感じられますが、いろいろな投げ方を試して最もコントロール良く投げることができた自分に合う投げ方なのです。
とても素晴らしいボールを投げるけれども、この独特な投球フォームが上位指名を避ける要因だったのかもしれません。故障する可能性が高いのではないかという懸念や、フォームの修正など育て方が難しい印象があったのでしょう。
次期エース候補に成長
2019年、高卒プロ1年目にしてシーズン終盤の9月に一軍に昇格、初登板で先発を任されました。さらにクライマックスシリーズで先発し、日本シリーズでも登板するなど、貴重な経験を積みます。
シーズンオフには、メジャー挑戦が決定した山口俊投手に弟子入り志願しました。自主トレも一緒に行い、様々な質問をして貪欲に吸収。
山口俊投手の得意とするフォークボールもアドバイスを貰い、コツを伝授されました。15勝をあげた山口俊投手が抜ける穴を、今年は自分が補うと誓いました。
背番号も68から13に若い番号に変わり、球団からも2年目の大きな期待が伺えます。プロ2年目の今シーズン、9月13日現在までで7勝をあげ、防御率2.37と安定感のある投球で、素晴らしい結果を残しています。
チームのエース菅野投手の10勝に次ぐ見事な成績です。この調子をシーズン終盤まで維持できると、新人王も期待できるでしょう。ジャイアンツで9年ぶりになる、久しぶりの新人王を獲得してほしいですね。
菅野投手のメジャー挑戦がいつになるのかも注目が集まりますが、戸郷投手がエースとして成長することで、球団も菅野選手も安心して決断できるのかもしれません。
公式サイト:https://www.giants.jp/smartphone/G/player/prof_27383.html
戸郷投手の凄さ
肩が強く、遠投が凄いのです。高校1年時の遠投記録は117m。菅野投手も遠投キャッチボールをして戸郷投手の強肩ぶりを絶賛しています。
肩が強く体が丈夫なので、筋力をアップして体が出来上がってくると、160キロの速球も夢ではないかもしれません。また、投げっぷりがとてもいい投手です。
大舞台やピンチでも動じない精神力、度胸があるマインドさばきが若くしてできていることも凄さの一つでしょう。勢いのある腕の振りから投げる150キロ台のキレのあるストレートも魅力ですが、変化球も凄いのです。
2種類のスライダーに、カットボール・カーブ・チェンジアップ・フォークなど、ほとんどの球種を自分でいろいろ試して身に着けた器用さもあります。
プロ野球選手になっていなかったら漁師?
子供の頃から、野球と同じくらい夢中になったのが魚釣りです。父も釣り好きで、よく釣りに連れて行ってもらいました。マグロの一本釣り漁師になりたいと小学生の時は本気で考え、水産系の高校について調べるなどした時期もあったほどの魚釣り好きです。
野球の才能が開花したので、野球の道を選択しましたが、魚釣りは趣味として、シーズンオフに疲れを癒してリフレッシュできるとよいですね。