大塚国際美術館の人気の秘密とは?行ってよかった美術館として有名
大塚国際美術館の人気の秘密には、どのようなことがあるのでしょう。世界唯一と言っても良い、とても珍しい特徴を持った大塚国際美術館は、日本が世界に誇れる美術館です。
「行ってよかった美術館ランキング」で2011年見事1位に選ばれ、一躍注目されるようになりました。トリップアドバイザーという最大の旅行クチコミサイトで、ユーザー満足度No.1に認められたのです。
大塚国際美術館の人気の秘密、他にない珍しい特徴についてお伝えしましょう。
大塚国際美術館の珍しい特徴
大塚国際美術館の珍しい特徴とは、世界中の名だたる洋画を1,000作品以上鑑賞できる唯一の場所です。25カ国・約190にも及ぶ、世界の美術館所蔵の名画や古代壁画の数々が一箇所で鑑賞できるなんて、美術図書などの資料でしかできないと思われることが、大塚国際美術館ではできるのです。
夢のようなことを実現できた答えは「レプリカ(複製品)」です。収蔵品が全てレプリカの美術館という発想への驚きと、実際のレプリカが原画と同じ寸法で色彩・筆のタッチや質感まで忠実に描かれ、精巧過ぎる出来栄えへの驚きが「行ってよかった美術館」と評価されているのでしょう。
レプリカは陶板で制作されています。陶板で名画を再現する技術があってこそ、この美術館を作る発想が生まれたのです。世界中の人々に、日本の技術は改めてすごいと思ってもらえる、唯一無二の素晴らしい陶板名画美術館です。
写真も撮れて、展示品に触ってタッチやおうとつを肌で感じることができます。原画では決してできないことが可能なのも特徴です。
大塚国際美術館の誕生
大塚国際美術館の誕生・開館は1998年です。母体は200近くの子会社や関連会社を持つ大塚グループ。大塚製薬や大塚食品などの大企業として有名で、ポカリスエット・カロリーメイト・経口補水液OS-1・オロナミンC・ボンカレーなどでお馴染みですね。
大塚製薬の創立75周年記念事業として、当美術館は誕生しました。建築用のタイル生産を目指し「大塚オーミ陶業」を設立しましたが、1973年のオイルショックが転機となり、陶板で美術品制作の開発を始めます。
陶板に高温で焼いた色は、半永久的に変色せず保存できるため、名画も陶板に焼き付けると永遠に状態を維持したまま後世に残せることに着目しました。
大塚オーミ陶業の卓越した独自の特殊技術は、名画を忠実に再現することに成功し、大塚国際美術館の誕生へと至ったのです。
世界の名画の数々
世界の名画の数々は、どのようにしてレプリカの作成が可能になったのでしょう。それぞれの原画には著作権があり承諾を得るための努力だけでも、大変な苦労が想像できます。
数年掛かって許可をもらうケースもあったそうです。承諾をもらった後の調査が、忠実に再現するためのカギとなります。原画を細部に至るまでチェックしておうとつや傷、光の当て具合での状態変化など、あらゆる角度からアプローチして情報を収集します。
レプリカを忠実に再現するために、徹底的な調査と技術の高さがうかがえます。出来上がったレプリカは全て、原画を所有する関係者の確認のもと、原画と見間違えるような品質がお墨付きなのです。
半永久的に保存できる陶板レプリカが、100年や200年後に原画修復のために、活躍する日が来るかもしれません。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ゴッホ、モネなどが描いた名作が、原画と同じ迫力と臨場感で鑑賞できます。「最後の晩餐」は、修復前と修復後を展示され比較も楽しめます。
大塚国際美術館は米津玄師ファンの聖地
大塚国際美術館と米津玄師ファンの聖地になっています。2018年の第69回NHK紅白歌合戦に出場した米津玄師が、生中継で「Lemon」を披露した場所、テレビ初出演での初歌唱し場所として特別な場所なのです。
大塚国際美術館がある徳島県は、米津玄師の故郷。そのシスティーナ・ホールからの中継は、無数のロウソクで演出され、とても幻想的で全国に感動を届けました。
大ヒットし数々の記録を打ち立てた「Lemon」。米津玄師が描いたLemonのCDジャケットデザインを特大版にした陶板が制作され、2019年7月30日から大塚国際美術館に常設展示されています。
大塚国際美術館と渦潮
大塚国際美術館は、渦潮で有名な鳴門海峡の風光明媚な立地にあります。関西から車で向かう場合、明石海峡大橋を通って淡路島から大鳴門橋を渡ってすぐです。
瀬戸内海国立公園の一角で鳴門公園の中、潮風の海の香り漂う自然豊かな場所で、開放感も満喫できて、数々の名画をゆったりと鑑賞する至極の時間が過ごせます。
全館を鑑賞すると、約4kmの距離にもなります。館内は広いので、混雑感はあまりありません。食事もできるのでゆっくり1日掛けて楽しむのも良し、子供と一緒に美術の勉強にも最適ですね。
教科書などで見たことのある絵画が、世界中を旅することなく感動を体感できます。
公式サイト:https://o-museum.or.jp/
開館時間:9:30~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
アクセス:お車の場合、鳴門北インター(神戸淡路鳴門自動車道)から約3分
(徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1)